山梨で介護予防からフレイル・MCI対策まで、あなたの健康をトータルサポート

三輪車を漕げなくて泣いた。友達に馬鹿にされて泣いた。先生に怒られて泣いた。小さな頃の私は、とにかく泣き虫だった。 しかし、その涙は決して弱さの象徴ではなかった。悔しさ、理不尽さ、そして「どうすれば乗り越えられるのか？」という思索の始まりだった。大人たちは私を「泣き虫」と見たかもしれない。でも、心の中では「どうしたら自分はもっと強くなれるのか」と問い続けていた。

　太っていたせいで、同級生からは「デブ」と罵られた。けれど、球技は誰よりもうまかった。バスケット、野球、何でもできた。だからこそ、スポーツで認められたかった。 父と毎日キャッチボールをした。家の壁に向かって何時間も一人でボールを投げ続けた。誰よりも練習したのに、試合で活躍できない。キャプテンにもなれない。そんな自分に歯がゆさを感じた。 「努力は裏切らない」と大人たちは言う。でも、本当にそうなのか？

　プロ野球選手を夢見た。でも、入学してすぐに怪我をし、病院のベッドの上で動けない日々が続いた。「もし怪我をしていなかったら…」そんな後悔が何度も頭をよぎった。 努力しても、結果に結びつかないことがある。才能のある人間が簡単に成功していく姿を見て、自分の価値を見失いそうになった。それでも私は練習を続けた。 ただ、どこかで「これくらいでいい」と妥協していた。計画も立てず、やみくもに努力していた。
　そして、もう一つの課題があった。 「人に自分の気持ちを伝えられない」ということ。 告白されても、どうしていいかわからなかった。好きな子がいても、声をかけられなかった。クールな態度がかっこいいと思っていた。でも、それはただ「自分を守るための壁」だった。

　高校でも野球を続けた。しかし、そこで待っていたのは厳しい監督の言葉。 「だからお前らはダメなんだ」 根性なしと言われた。ロボットのようだと言われた。言われたことはやった。でも、なぜそれをやるのかがわからなかった。心がそこにないのに、続ける意味はあるのか？ そんな思いを抱えながら、高校野球を終えた。

　大学では新たな人間関係があった。野球を続ける中で、自分の技術を高めることに没頭した。
　一方で、社会の中でどう振る舞えばいいのかがわからなかった。 カラオケが苦手だった。音痴だと気づいて、一人でカラオケに通った。誰かに迷惑をかけたくなかった。自分を変えたかった。 少しずつ、自分を知ることができるようになった。でも、それは長い時間がかかった。

　社会に出て、初めての挫折を味わった。 上司に理不尽なことで怒られた。職場では「根性がない」と言われた。 精神的に追い詰められた。 そんな時、ふと思った。 「このままの人生でいいのか？」
　そこから、医療・リハビリの道に進んだ。勉強し、研究し、少しずつ成果を出していった。国際カンファレンスで発表し、ノルウェーまで行った。自分の知識や技術が誰かの役に立つことが嬉しかった。

　しかし、父が癌で亡くなった。 自分がどれだけ勉強しても、大切な人を救えなかった。自分がそばにいればもしかした異変に気づいていたかもしれない。 「自分は何のために勉強をしているのか？」 その問いに答えを出せずにいた。

答えを探し続ける中で、気づいたことがある。 「健康は、個人だけの問題ではない」 家族、地域、社会…すべてがつながっている。フレイルやMCIの予防は、個人の努力だけではなく、環境を整えることが大切だ。

　そこで、「社会とのつながりを重視した健康づくり」をコンセプトに Wellbeベネッセレ を設立した。 自分が学んできたこと、経験してきたこと、すべてがこの場所に集約されている。 「遊び心と安心感を届けるシニアのためのウェルネスサロン」 それは、かつての私が欲しかった「認められる場所」「安心して挑戦できる環境」そのものだった。

今、私は「健康リテラシーを高め、すべての世代が安心して暮らせる仕組みをつくる」ことに全力を注いでいる。

私の人生は、決して順風満帆ではなかった。でも、その経験があったからこそ、今の私がいる。 もし、過去の私のように 「どうせ自分なんて…」 「努力しても無駄なんじゃないか…」 そんな風に思っている人がいるなら、伝えたい。

「目標を決めれば、人生は変えられる」

私は、自分が必要とされる場所を見つけた。
今度は、あなたが一歩踏み出す番だ。
私と一緒に、未来をつくろう。